1月8日、翌日である9日に幕が上がる『罪と罰』の公開フォトコール&初日前会見が、Bunkamuraシアターコクーンにて行われた。
本作は「シアターコクーンが海外の才能と出会い、新たな視点で挑む演劇シリーズ」であるDISCOVER WORLD THEATREの第5弾となり。演出は、英国人演出家、フィリップ・ブリーン氏が担当。2015年、シアターコクーンプロデュース公演『地獄のオルフェウス』で日本での演出家デビューを飾り、2017年12月には、テネシー・ウィリアムズの傑作『欲望という名の電車』に挑み、そして3度目の登場となる今回はロシア文学の傑作長編小説『罪と罰』。戯曲は自身が2016年にLAMDA(ロンドン・アカデミー・オブ・ミュージック・アンド・ドラマティック・アート)に書き下ろしたものをベースに、日本公演のために再構築している。
哲学的な思索、社会に対する反動的な見地と政治思想、宗教感を織り交ぜながら、当時のロシアでの民衆の生活状況を描きつつ、殺人者の倒錯した精神に入り込んでの心理描写など読み応え満載の原作を舞台作品として蘇らしている。
出演は、“正義”のためなら人を殺す権利があると考え、殺人を犯す主人公の青年ラスコリニコフには三浦春馬。そしてラスコリニコフと心を通わせる娼婦ソーニャ役には 3年ぶり3度目の舞台出演となる大島優子。その義理の母親カテリーナに麻実れい、主人公を追いつめる捜査官ポルフィーリに勝村政信が出演している。
三浦春馬は、「やっと怪我もなく初日を迎える事が出来ます。フィリップ・ブリーンとは二回目の仕事になるのですが、この日まで温めてきた作品が日本の皆様に届けられるという事が凄く喜ばしいなと思っています。彼の10年間の想いを、無下には出来ないですし、少しでも報われるよう出演者一同、一生懸命届けたいと思います。」、大島優子は、「ドストエフスキーの長編小説『罪と罰』、たくさんの方が観たり、読まれていると思いますが、今回は、フィリップ・ブリーンさんによる『罪の罰』という舞台という事で、新しい『罪と罰』というものが、この世に生まれる事に携われる事を全うしたいと思います。」と舞台への想いを語った。
東京公演は、1月9日(水)から2月1日(金)までBunkamuraシアターコクーン。大阪公演は、2月9日(土)から2月17日(日)まで、森ノ宮ピロティホールにて上演される。
Bunkamura30周年記念
シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.5
『罪と罰』
舞台は、帝政ロシアの首都、夏のサンクトペテルブルク。
頭脳明晰な貧乏青年ラスコリニコフ(三浦春馬)は自分が「特別な人間」として、 「人類が救われ、その行為が必要ならば、法を犯す権利がある」という独自の理論を持っていた。
そして強欲で狡猾な質屋の老婆を殺害し、奪った金で世の中のために善行をしようと企てている。 そんな中、酒場で出会った酔っぱらいの退職官吏、その後妻カテリーナ(麻実れい)ら貧乏な家族を見ると質入れで得たお金をすべて渡してしまうのであった。 ついに殺害を決行するが偶然居合わせた老婆の妹まで手にかけてしまい、罪の意識、幻覚、自白の衝動に苦しむことになる。 そうして意識を失い数日間も寝込んだ彼を親友ラズミーヒン(松田慎也)が見守り、 結婚のため上京してきた妹ドゥーニャ(南沢奈央)と母プリヘーリヤ(立石涼子)も心配をする。 一方、老婆殺人事件を追う国家捜査官ポルフィーリ(勝村政信)はラスコリニコフを疑い心理的に追い詰めていき、 さらに謎の男スヴィドリガイロフ(山路和弘)の登場に翻弄されていく。
そして退職官吏の娘・娼婦ソーニャ(大島優子)の家族のためへの自己犠牲の生き方に心をうたれた彼は…
数々の普遍的なテーマに触れながら、 人間回復への強烈な願望を訴えたヒューマニズム大作!
スタッフ
原作:フョードル・ドストエフスキー
上演台本・演出:フィリップ・ブリーン
翻訳:木内宏昌
美術・衣裳:マックス・ジョーンズ
出演
三浦春馬、大島優子、南沢奈央、松田慎也、
真那胡敬二、冨岡弘、塩田朋子、粟野史浩、瑞木健太郎、深見由真、奥田一平、
山路和弘、立石涼子、勝村政信、麻実れい ほか
東京公演
1月9日(水)~2月1日(金) Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演
2019年2月9日(土)~2月17日(日) 森ノ宮ピロティホール
公式サイト
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/19_crime/
#チケット料金と発売については公式サイトにて御参照ください