10月30日、 フランス大使館大使公邸で、 ミュージカル「イヴ・サンローラン」の製作発表が行われた。 フランス大使館文化参事官およびアンスティチュ・フランセ日本(にほん)代表のピエール・コリオ氏の挨拶の後、 キャストとクリエイターが登壇した。
作・演出の荻田浩一は「イヴ・サンローランの人生は第二次世界大戦後のヨーロッパの歴史と大きく関わり、 歴史そのものを作った人でもあります。 また彼はネガティブな部分をオープンにしました。 繊細すぎる心と溢れすぎる才能。 その孤独と苦闘に焦点を当てたい」、 音楽の斉藤恒芳は「こんなに筆が早く進むのは初めて。 音楽は歌謡曲的で、 今風な音楽と60年代音楽を混ぜて楽しませたい」、 衣裳の朝月真次郎は「サンローランはプレタポルテ(既製服)を世に出し、 サファリルックやトレンチコートを初めて既製服として発売した。 その勇気をアパレルの後輩たちに受け継ぎたいです」と語った。
イヴ・サンローランを演じる東山義久は役を演じるにあたって「まさか僕がサンローランだとは思わず、 誰が?と聞き直しました(笑)」、 同じくサンローラン役の海宝直人は「フランスとサンローランの世界観をお伝えできることにワクワクしています」と意気込んだ。
イヴ・サンローランのパートナー、 ピエール・ベルジェ役(東京公演のみ)の上原理生は「(お話をいただくまで)ベルジェさんのことは知らず、 イヴ・サンローランがこの方と二人三脚でやっていたのか!と発見がありました」、 ピエール・ベルジェ役とクリスチャン・ディオール役他の大山真志は「サンローランは栄光を手にしつつ、 繊細で孤独な人だったのでしょう。 ベルジェがサンローランを支えたように、 僕も作品を支えたい」、 クリスチャン・ディオール役の川原一馬は「歴史的な人物を演じるのは、 身が引き締まる思いです」、 ココ・シャネルとイヴ・サンローランの母ルシエンヌ他を演じる安寿ミラは「フランス大好きな私がシャネルを演じられるのはとても嬉しい」と、 心境を語った。
また実在のカリスマ的人物を演じるにあたり、 東山は「この役のために髪をバッサリ切りました。 荻田さんからは、 僕独特のオラオラ感は消してくれと。 モード界の神がどう生きたのか、 繊細に表現したい」、 海宝「イヴ・サンローラン美術館を訪れて、 彼のセンスや感覚を肌で感じました。 パリの空気感を膨らませて人物を創り、 音楽の中で彼の内面を表したい」。 質疑応答の後にキャスト陣がテーマ曲を初披露。 軽快で伸びやかな歌声と重唱が場を魅了した。
最後にローラン・ピック駐日フランス大使が「フランス人にとってイヴ・サンローランはエレガンスの象徴で、 美を追求した人。 ミュージカルを通して彼の生涯を知り、 クリエイションは何かを理解していただきたい」とエールを送った。
ミュージカル「イヴ・サンローラン」、 東京公演は、 2019年2月15日(金)から3月3日(日)、 よみうり大手町ホールにて、 兵庫公演は、 2019年3月26日(火)、 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。
<製作発表登壇者(敬称略)>
ローラン・ピック駐日フランス大使
ピエール・コリオ フランス大使館文化参事官及びアンスティチュ・フランセ日本代表
荻田浩一(作・演出)、
斉藤恒芳(音楽)、
朝月真次郎(衣裳)、
出演者:東山義久、 海宝直人、 上原理生、 大山真志、 川原一馬、 安寿ミラ
(文:三浦真紀 写真:安藤潤一郎)
ミュージカル「イヴ・サンローラン」
作・演出 : 荻田浩一
音 楽 : 斉藤恒芳
衣 裳 : 朝月真次郎
出 演 :
東山義久 / 海宝直人 (Wキャスト)
伊東弘美 皆本麻帆
上原理生 大山真志 川原一馬 神田恭兵 奥田 努 和田泰右
青木 謙、RIHITO、中塚皓平、橋田 康、小野沢 蛍、中岡あゆみ
安寿ミラ
<東京公演>
日 程 : 2019年2月15日(金)〜3月3日(日)
会 場 : よみうり大手町ホール
チケット料金 : 11,000円(全席指定・税込)※未就学児童入場不可
チケット発売日 : 2018年12月15日(土)
問い合わせ : キョードー東京 0570-550-799(平日11時~18時・土日祝10時~18時)
<兵庫公演>
日 程 : 2019年3月26日(火)
11:30開演(東山義久主演)、17:00開演(海宝直人主演)
※兵庫公演に上原理生は出演致しません。
会 場 : 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
チケット料金 : A席9,800円 B席6,800円(全席指定・税込)※未就学児童入場不可
チケット発売日 : 一般発売 2018年12月9日(日)
公式サイト : https://www.yume-monsho.com/