「ミュージカル少女」とはジュニアミュージカルを中心に活躍する概ね高校生までの少女の総称であるが、特に統一した呼び名と言うわけではない。当OVERTUREの1996年12月に開設した際に付けた造語である。
最近の作品的な傾向から小学高学年が活動のピークとなり、高校生となると配役がほとんどない事からレッスン中心の活動になってしまう。しかし、その期間で大人の役者への準備期間にもなり、子役出身のミュージカル女優が増えている。
タレントやアイドル志向の強い子は、アイドルに転身する子が多く、AKB48グループや乃木坂46やハロー!プロジェクトにも輩出している。
・アイドルとしてのミュージカル少女
ジュニアミュージカルが「Annie」によりジャンルとして確立して以降、一部の層には注目はされてはいたが、アイドル誌で取上げられることも無かったので、さほど注目はされなかった。
状況が一変したのは、南青山少女歌劇団が1991年に結成されてからである。アイドルとミュージカルの融合は、新しいアイドルの形として注目を浴びた。マスメディアを使ったメディアミックスの手法をとって売り出したものの、アイドル氷河時代の真っ只中であり、大きなブームは起きなかった。
しかし、1990年代の中期に起こったチャイドルブーム以降、子役がアイドル視される状況が生まれてくる。そして2000年代のジュニアアイドルブームで、TVドラマ等の子役やジュニアモデルの美少女探しが一段落すると、ミュージカル少女まで新しい美少女探しのターゲットにされる状況が生まれ、ミュージカル少女のアイドル化が、少女側の活動に対する認識とのギャップの差が生じた。
2005年以降のアイドルブームによって、アイドルと若手女優による「ガールズ演劇」やアイドル活動から卒業に伴う女優への転身、アイドルと演劇の融合したアクトアイドルの登場によって、アイドルとしてのミュージカル少女も再び注目されつつある。